顧問弁護士と契約するメリット、業種別の仕事内容をご説明します。

企業内弁護士と顧問弁護士

日本国内の企業内弁護士の数は、ここ10年で10倍となり、今後社内弁護士の形態がスタンダードになる

企業内弁護士とは、企業が雇用する専任の弁護士のことであり、「組織内弁護士」「社内弁護士」と呼ばれることもあります。弁護士資格を有していながら、その企業の従業員や役員として在籍し、自社の法律に関するさまざまな問題の処理に従事します。 

かつては、法律事務所に所属する弁護士と顧問契約を結び、さまざまな法律問題を相談するという顧問弁護士の形態がスタンダードでした。しかし、経営がグローバル化し、コンプライアンス重視など、経営環境は近年大幅に変化しています。結果、拡大、多様化する法務リスクを回避するために、最近では、企業内弁護士を採用する企業が急激に増加しています。日本国内の企業内弁護士の数は、ここ10年で10倍になっています。社内弁護士の形態がスタンダードになり、一般化していくものと予測されています。

かつては、顧問弁護士で十分と考える企業が9割だったのですが、コンプライアンス(法令厳守)経営の強化と徹底が、国の規制緩和政策によって求められるようになり、社内弁護士の必要性がクローズアップされるようになりました。10年前は、日本では顧問弁護士が一般的であり、社内弁護士は、外資系の金融機関に存在する程度でした。しかし、最近では、社内弁護士の雇用が国内企業にも広がり、金融機関のみならず業種を問わず、採用する企業が増加しています。

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外資系の金融機関、保険、金融、IT関連企業での雇用も多く、業務内容については、所属する部署によって大きく異なる

企業内の社内弁護士に求められる役割の幅は広く、法務部門に所属するだけではなくなっているのが現状です。法務部門ではなく、企業の企画部や商品開発部に配属されています。結果、多様化・複雑化する法務リスクに対して、現場の専門領域に属することによって、法的なチェックを迅速に行うことが可能となりました。 

訴訟大国でもあるアメリカでは、日本よりはるかに社内弁護士の存在が一般的であり、新人弁護士の15%が企業に雇用されています。日本では、法律事務所に籍を置いたまま、パートタイムや出向という形態で、実質的には、社内弁護士として働いている弁護士も少なくありません。 

前述しましたように、従来から、外資系の金融機関での雇用が多いのですが、そのほか保険、金融、IT関連企業での雇用も多く、さらに、各種業界において事業の規模や売り上げが上位に入る企業では、社内弁護士を雇用する傾向があります。そして、社内弁護士の業務内容については、法務部、企画部、商品開発部などのように、所属する部署によって大きく異なります。

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